自然との触れ合い、日本独特の四季の変化が感じられる住まいを求める声が、都心部でも高まっています。
3年ほど前に僕が手がけた2世帯住宅のテーマは、ずばり「街中のガーデンハウス」。110坪という広い敷地面積、地元産の杉をふんだんに使った外観、樹木で囲んだ緑の庭、アトリエを兼ねた離れなど、かなり贅沢なプランですが、注目すべき点はそこではありません。
例えばリビングの開口部。間口の幅を8mにまで広げ、5枚のガラス窓すべてを壁の内側に引き込めるようにし、中庭と室内がシームレスにつながり開放感を演出しました。また、リビングと繋がるように設置した縁側風のバルコニーは、青空の下でバーベキューをしたい、夜空を眺めながら一杯したい、子供をのびのび遊ばせたいという要望に応えた「もう1つのリビング」です。
ユニークなところでは、母屋と離れを結ぶブリッジ状のスカイデッキ。単なるウケ狙いではありません。母屋と離れ屋を行き来きする面倒な動作を、「庭を眺めながら宙を歩く」という特別な体感に変え、家族を母屋から離れへと自然に誘導しているのです。 |